雨の日の一日の組み立て方

まず、見学先をまとめて回ることです。パセオ・デル・アルテの三大美術館は互いに徒歩10分以内で、王宮は王室コレクション・ギャラリーのすぐ隣にあります。この2つのエリアの間は、地下鉄に乗れば雨の中を歩いて中心部を横切らずに済みます。2号線が、王宮に近いオペラ駅と、プラドやティッセンに近いバンコ・デ・エスパーニャ駅を結んでいます。

思わぬ失敗を避けるための注意が2つあります。ひとつは各所の休館日の確認です。ソフィア王妃芸術センターは火曜、サン・フェルナンド・アカデミーは月曜と8月全体、デボー神殿は月曜が休みです。もうひとつは、できるだけオンラインで予約すること。雨の日はみんな同じことを考えるので、窓口の行列は午前の終わりごろから長くなります。

パセオ・デル・アルテの三大美術館

パセオ・デル・プラドには、絵画の大美術館が3つと展示施設が1つ集まっていて、屋内で丸一日を過ごせます。

プラド美術館

プラド美術館(ルイス・デ・アラルコン通り23番地)は最も定番の選択肢で、ベラスケス、ゴヤ、エル・グレコ、ボスを見るには最低3時間は見てください。開館は月曜から土曜の10時~20時、日曜と祝日は10時~19時で、入場料は15ユーロです。月曜から土曜の18時~20時と日曜の17時~19時は誰でも無料ですが、その時間帯のかなり前から行列ができます。雨の日は、オンラインで時間指定の入場券を買っておくのがおすすめです。

ティッセン=ボルネミッサ美術館

ネプチューンの噴水の向かいにあるティッセン=ボルネミッサ美術館は、イタリア初期絵画からポップアートまでの絵画史をたどれます。10月から6月の開館は、火曜から金曜と日曜が10時~19時、土曜が10時~23時、月曜が12時~16時で、入場料は14ユーロです。月曜の12時~16時は入場無料なので、ほかの場所が休みの雨の月曜にいちばん役立ちます。

ソフィア王妃芸術センター

アトーチャ駅の近く、サンタ・イサベル通り52番地にあるソフィア王妃芸術センターには、ピカソの『ゲルニカ』のほか、ダリやミロの作品があります。開館は月曜と水曜~土曜の10時~21時、日曜は10時~14時30分で、火曜は休館です。入場料は12ユーロ。火曜を除く月曜から土曜の19時~21時と日曜の12時30分~14時30分は、オンライン予約のうえ無料で入れます。入場券をお持ちなら、美術館はアトーチャ環状通りに面した屋根付きのヌーベル棟からの入場を勧めています。

カイシャフォーラムとセントロセントロ

プラドとソフィア王妃の間にあるカイシャフォーラム(パセオ・デル・プラド36番地)は、芸術・歴史・科学の企画展を毎日10時~20時に開いており、一般入場料は6ユーロです。さらに北にあるシベレス宮殿は市庁舎で、文化センター「セントロセントロ」が入っています。展覧会は、特記がなければ無料で、火曜から日曜の10時~20時に見られます。4ユーロの展望台は屋外なので、晴れ間のために取っておきましょう。

王宮と王室コレクション・ギャラリー

王宮のふもとにある王室コレクション・ギャラリー

王宮(バイレン通り、地下鉄オペラ駅)は、ほとんど屋内の見学です。大広間、玉座の間、王室礼拝堂、薬局、武器庫などを回れます。10月から3月は月曜から土曜の10時~18時、日曜は10時~16時で、窓口は1時間前に閉まります。4月から9月は平日19時までです。自由見学の入場料は18ユーロ(割引料金は9ユーロ)。屋外の広場を横切る必要があるのは、王宮と大聖堂の間にあるアルメリア広場だけです。

すぐ隣にある王室コレクション・ギャラリーは2023年にオープンし、王宮の下の斜面を掘った複数のフロアで、王室コレクションの絵画、タペストリー、甲冑、馬車を展示しています。開館は月曜から土曜の10時~20時、日曜と祝日は10時~19時で、入場料は14ユーロ(割引料金は7ユーロ)です。国立遺産公社は所要時間を2時間と見積もっています。どちらの施設も、月曜から木曜の夕方は、EU市民や居住者などを中心に無料です。時間は王宮が冬の16時~18時、ギャラリーが18時~20時で、この無料券は窓口でのみ受け取れます。

雨宿りにちょうどいい短い見学

通り雨の合間に、一日がかりにならず立ち寄れる小さな見学先です。旧市街の外では、コロン広場の蝋人形館、カステリャーナ通り近くの国立自然科学博物館、大学都市のアメリカ博物館も、すべて屋内で見学できます。

サン・フェルナンド王立美術アカデミー

プエルタ・デル・ソルのすぐそば、アルカラ通り13番地のサン・フェルナンド・アカデミーには、ゴヤの絵13点と、スルバラン、ルーベンス、ムリーリョらの作品があります。開館は火曜から日曜の10時~15時で、8月は休館です。入場料は10ユーロで、常設展は祝日を除く火曜から金曜の13時30分~15時が無料です。所要時間は1時間~1時間30分。2026年5月2日から、3階は当面閉鎖されています。

デボー神殿の内部

デボー神殿内部の浮き彫り

デボー神殿(フェラス通り1番地、地下鉄プラサ・デ・エスパーニャ駅またはベントゥーラ・ロドリゲス駅)は夕日で知られていますが、内部も見学できます。エジプトからスペインに贈られたこの神殿の聖域の部屋には、浮き彫りが残っています。入場は無料で、火曜から日曜と祝日の10時~20時(最終入場19時30分、6月15日~9月15日は10時~19時)、月曜は休みです。部屋に入れるのは一度に30人、見学は約30分です。予約なしの入場は保証されないので、翌月分を毎月15日に受け付ける市の予約サービスで予約してください。ただし、見学のあとは雨の日に長居しないほうがよいでしょう。広場と池は屋外です。

ロペ・デ・ベガの家博物館

文学の地区にあるロペ・デ・ベガの家博物館(セルバンテス通り11番地)では、黄金世紀の住宅を、35分の無料ガイド付き見学で体験できます。開館は火曜から日曜の10時~18時です。グループは15人までで、電話またはメールでの予約が必須です。雨の予報が出たら、朝のうちに電話してください。

屋内で食べる:屋根付き市場とチョコレート

サン・ミゲル市場

プラサ・マヨールの角にある鉄とガラスの建物の中のサン・ミゲル市場には、タパス、生ハム、魚介、ワインのカウンターが20軒以上並びます。入場は自由で、日曜から木曜は10時~24時、金曜、土曜と祝前日は1時まで営業しています。雨の日は13時~15時にすぐ混み合うので、正午前か午後の半ばがおすすめです。

サン・アントン市場

チュエカ地区にあるサン・アントン市場(アウグスト・フィゲロア通り24番地)は、観光客が少なめです。1階は生鮮食品の店が残り、月曜から土曜の9時30分~21時30分に営業しています。2階には約20のフードカウンターが毎日12時~24時に開き、最上階にはテラス付きのレストランがあります。営業時間は店によって異なります。

サン・ヒネスのチョコレート

1894年創業の「チョコラテリア・サン・ヒネス」は、プエルタ・デル・ソルとオペラの間のサン・ヒネス小路(Pasadizo de San Ginés 5)にあり、マドリードの名物である濃厚なチョコレートとチュロスを、大理石のテーブルが並ぶ店内で味わえます。公式サイトによると、年中無休の24時間営業です。行列ができるのは主に夜と週末で、午後の半ばなら進みが早くなります。

晴れた日のためにとっておきたい場所

  • レティーロ公園。 レティーロ公園の大部分は屋外で、気象警報が出ると一部のエリア、あるいは公園全体が閉鎖されることがあります。雨宿りの場所としてよく挙がるクリスタル宮殿はガラス張りの温室で、執筆時点では工事のため閉鎖中です。屋内で展覧会があるのは無料のベラスケス宮殿だけですが、そこへ行くには公園を横切らなければなりません。
  • ラストロ。 リベラ・デ・クルティドーレス通り周辺で日曜に開かれる蚤の市は、すべて屋外で、雨の日は魅力が大きく損なわれます。ラストロのページもご覧ください。
  • 展望台。 シベレス宮殿の展望台とデボー神殿の広場は、晴れた日にこそ価値があります。
  • プラサ・マヨールのテラス席。 アーケードが少しは雨をしのいでくれますが、テラスの値段は中心部でも屈指の高さです。

雨の日の見学先一覧

料金は2026年10月時点の情報です。無料の時間帯は常設展が対象で、企画展は有料のままの場合があります。

さらに詳しく

雨の日に限らず無料の時間帯を活用したい方は、すべてをまとめたマドリードを無料で楽しむガイドをご覧ください。晴れ間が戻ったら、マドリードの週末プランのルートをたどり、美術館の合間に地下鉄で移動するにはマドリードの交通ガイドが役立ちます。ご家族連れには、美術館も含めて子どもが喜ぶアクティビティをまとめた子連れのマドリードがあります。あわせてマドリードのストリートアート、幽霊駅アンデン0、アトーチャ駅もお読みください。

あわせて読みたい