国立自然科学博物館(Museo Nacional de Ciencias Naturales、MNCN)は、1771年にカルロス3世が創設し、1776年に一般公開された王立自然史陳列室を前身としています。1910年からは、1880年代に建てられたレンガ造りの細長い建物「芸術産業宮殿」を使っており、場所はチャマルティン地区のパセオ・デ・ラ・カステリャーナ沿いです。現在はスペインの大規模な公的研究機関CSICに属し、収蔵標本は約1100万点にのぼります。 見学は2つの翼に分かれています。恐竜、化石、鉱物、人類の進化を扱う地質学の翼と、大展示室「生物多様性」のある生物学の翼です。ほかにも、地中海、王立自然史陳列室、サンティアゴ・ラモン・イ・カハルをテーマにした常設展があります。マドリードでも家族連れに特に人気のある博物館で、2つの翼を見るには2時間ほどみておきましょう。
見どころ

ディプロドクスと恐竜たち
地質学の翼では、「鉱物、化石、人類の進化」展が恐竜の骨格で幕を開けます。最も長いのは、実業家アンドリュー・カーネギーがアルフォンソ13世に贈り、1913年に博物館へ届いたディプロドクス・カルネギーのレプリカです。アメリカにある実物の型取りは、世界の主要な自然史博物館へ送られました。タッチ式のコーナーでは、5種の恐竜の頭骨の3Dモデルに子どもたちが触れられます。
ブルのメガテリウム
博物館で最も貴重な化石は、ゾウほどの大きさの巨大ナマケモノの骨格です。1787年にブエノスアイレス近郊のルハン川の川岸で発見され、翌年マドリードに届きました。王立陳列室の標本製作者フアン・バウティスタ・ブルが数年かけて組み立てたもので、生きていたときの姿勢で展示された最初の脊椎動物の化石です。ジョルジュ・キュヴィエは、そのスケッチをもとにこの種Megatherium americanumを記載しました。

「生物多様性」展示室
2012年に生物学の翼にオープンしたこの部屋は、約1000平方メートルの広さに、収蔵品から修復された1000点以上の標本を集めています。博物館の顔である剥製のアフリカゾウ、20世紀初頭に剥製師ホセ・マリア・ベネディトが製作した37羽のハチクイのジオラマ、そして絶滅した2種であるフクロオオカミとオオウミガラスをお見逃しなく。

ナガスクジラの骨格
「生物多様性」展示室の上に吊られたナガスクジラの骨格は、全長21メートルあります。シロナガスクジラに次いで2番目に大きいクジラです。
実用情報
ワンポイントアドバイス
- 入場料は7ユーロです。3.50ユーロの割引料金は、4歳から18歳の子ども、18歳から25歳の学生、求職者、カルネ・ホベン(carné joven)の所持者が対象です。4歳未満、65歳以上、障がいのある方は無料で、8月を除く火曜15:00-17:00と日曜18:30-20:00は誰でも無料です(料金は2026年10月に確認)。博物館はオンラインでのチケット購入をすすめており、窓口は閉館の30分前に閉まります。14歳未満のお子さんは大人の同伴が必要です。あわせて読みたい:地質鉱山博物館。
アクセス
Calle de José Gutiérrez Abascal, 2, 28006 Madrid:メトロGregorio Marañón駅(7号線・10号線)、Nuevos Ministerios駅(6号線・8号線・10号線) Cercanías:Nuevos Ministerios駅 バス:7、12、14、27、40、45、147、150番
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